個人再生の結びつき
銀行資産の健全性のためには貸出先の業種(あるいは貸出の使途)に大きな偏りがあってはならなかった。
また不動産を担保にとり、その売却代金のみを返済財源とすることは、銀行が不動産自体を保有するリスクを負うに等しいことでもあった。
さらに銀行は当時強い業容拡大意欲をもっており、資金調達に対しても極めて積極的だった。
それを支えたのが自由金利預金や譲渡性預金による調達である。
小口の個人預金が銀行の調達のコアなのに対して、こうした大口調達は限界的調達であり、理屈からいえばその時点でその金利をカバーできる有利な運用先がなければ調達すべきではないものである。
ところが87年から90年にかけて自由金利預金の金利は新規貸出約定金利を上回っていた。
本来ならありえないことだが、その背景には依然として流動性預金や小口預金の金利に対する規制があり、そこから生まれる大きな利ザヤが割高な自由金利調達を可能にしたのではないかとも考えられる。
金利の自由化が完了した今では考えられないような調達方法であった。
ALM(資産負債総合管理)体制の発展都銀のALMの発展はいくつかの段階に分けることができる。
金利自由化が完了し、デリバティブ取引の拡大という金融技術革新が起きている現在、各行がとっているALM手法もさまざまである。
しかしその流れをみると、金利リスクのヘッジから始まったALMは、収益の極大化さえも視野に入れた積極的なものへと変化をとげている。
自由化最終段階の都銀の対応89年半ばから長短金利の逆転が生じ、伝統的な長期プライムレートをベースに長期貸出を行ってきた都銀は逆ザヤに悩まされた。
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